燃料油の基礎知識
ガソリン・灯油・軽油・重油
燃料油の基礎知識
ガソリン・灯油・軽油・重油
ガソリン・灯油・軽油・重油は燃料油と総称される。油田より採取された原油は上記の各製品になる成分を含んでおり、これを製油所に運び分溜装置にかけて軽いものから順次重いものへ沸点により区別する。
ガソリンは初溜より200℃
灯油は150℃より250℃
軽油は200℃より350℃
重油は350℃以上の残渣より
軽質油の場合はさらに精製または洗浄され、重油の場合は粘度の調整、脱硫などを行い、製品とされ市場に供給される。
ガソリンは大気汚染防止対策の一環として、無鉛化が打ち出され、昭和50年ガソリンは無鉛ガソリンとなった。
ガソリンの環境に対する技術は進み、最近の日本国内のガソリンはかなり他国と比べ良い品質である。
東南アジアではガソリンの品質が悪いため、日本ぼ高給車を購入しても、しばらくすると動かなくなると聞いている。
白灯油と茶灯油がある。
白灯油が一般的であり、石油ストーブや機械部品の洗浄に用いられる。
灯油は軽油と比較して、粘度、セタン価、比重などが低く、噴射ポンプや噴射ノズルの寿命の低下、そして低温始動性、加速性、出力の低下、燃料消費量の増大を招く事がある。
軽油はトラック、バスをはじめとして建設機械の多くに用いられる。
低温流動性をの差により5種類に分けられ、ディーゼル燃料から機械洗浄に用いられる。
値段の安い軽油はセタン価、粘度、硫黄分など調整が不十分にの可能性があり、エンジンを痛めたり、燃料消費の増大を招く可能性がある。ご注意ください。
軽油はディーゼルエンジンの燃料として用いられる。
自動車(特に大型車)・鉄道車両・船舶用のディーゼル燃料が日本の軽油の消費量の95%を占めるが、建設機械・農業機械の燃料、窯業・鉄鋼用の燃料、電力用補助燃料としても使用されている。
高出力で熱効率(燃費)が良いため、負荷の大きいバスやトラック等に向いており、またガソリンよりも税金(軽油引取税等)が安い利点もある。
西ヨーロッパでは日本や北米に比べると、ガソリンに対する価格的なメリットが無く、車両価格においてもガソリン車のそれを上回るにも拘らず、自家用車でのディーゼルエンジン搭載車両の割合が非常に高い(→ディーゼル自動車)。
また引火・爆発の危険が低いため戦車などの軍用車輌にも使われており、中には燃料タンクを装甲の一部としている例も見られる。
A重油、B重油、C重油がある。
発熱量は10000cal/ml程度で石炭と品質的に大差はない。
重油は送油と燃焼が成分上で難しい。使用するときは設備の機関状況、気候をよく考慮して使用する必要がある。
特に、トラックに軽油と混ぜて使用する事は極力避けるべきである、エンジン内の目に見えない機関を次第に痛める可能性が高いと思われます。
原油(げんゆ)は油田から採掘したままの状態で、精製されていない石油をいう。
埋蔵状態としては、油田(地下)、オイルシェール(地下の頁岩に含まれる。)、タ-ルサンド、レークアスファルト等がある。
特に2000年代になってオイルシェールを水圧破砕法で取り出す技術がアメリカで開発され、「シェール革命」と言われるほどの産出量になっている。
採掘後、ガス、水分、異物などを大まかに除去したものが原油である。黒くて粘り気のある液体であり、様々な分子量の炭化水素の混合物が主成分である。
他に硫黄、酸素、窒素を含む化合物を少量含む。
組成は炭素が83-87%、水素が11-14%、硫黄が5%以下、その他の元素は2%以下である。比重は0.8-0.98。
原油は鉄鉱石や石炭と並んで主要な鉱物資源である。