潤滑剤・作動油の基礎知識
エンジンオイル,ギヤオイル,石油系・難燃性合成作動油
潤滑剤・作動油の基礎知識
エンジンオイル,ギヤオイル,石油系・難燃性合成作動油
潤滑剤にはエンジンオイルやギヤオイルのような潤滑油と半固体状のグリースおよび二硫化モリブデンのような固体潤滑剤とがある。
1.摩擦と摩耗の低減
2.摩擦熱の吸収、放散
3.異物混入防止あるいは排除
4.腐食やサビの発生防止
エンジンオイル等の潤滑剤は上記のような効果がるので、使用する日常にチェックして使用する事が望ましい。
潤滑油(じゅんかつゆ)とは、機械の歯車などを、効率よく潤滑するための、潤滑剤として使われる油であり、時には冷却にも益する。エンジンオイルもこの一種。
油は分子量が大きく、液体としては水などに比べ粘性が高く皮膜が丈夫で、物体間の摩擦を軽減させる。
このため多くの機械装置の潤滑には油が利用される。
また機械装置に利用する上では、電気的性質が中性で金属の錆(酸化)を誘発させないなど都合がよい。
絶縁の性質も強いものが多い。
潤滑油は、機械の機械要素間に働く摩擦を軽減するために利用される油全般を指す表現で、一般には機械油とも呼ばれるが、機械油自体は切削油や伝熱材としての利用など、潤滑以外に利用されている油も含まれ、潤滑油を含む概念である。
こういった油の多くは、特に機械装置内を潤滑する場合に於いて長期間粘度が変わらないことが求められ、そのためには酸化し難いことや温度変化で極端に粘性が変化しないことなどが求められる。
特に内燃機関では高温の環境下で変質したり燃焼しないよう、高い沸点のものが利用される。
また難燃剤や添加剤などを加え、沸点を押し上げることも行われるが、この添加剤によっては有害なものもあり、注意が必要である(カドミウムなど)。
作動油は油を媒介として一方に加えられた方を他方に伝達する役目をする。
わかりやすく言えば、ブレーキに、高所作業車の伸縮部分に、ユンボのアームの上下に作動油は伝達する役目として使用されている。
作動油における粘度は最も重要な意義を持っており、機械効率、漏洩、キャビテーション、摩耗、圧力損失、発生熱、油膜、始動性に影響を与える作動油選択に第一に考えなければならない事項である。
粘度が低すぎる場合は、内部および外部の漏洩の増加を招き、ポンプ容積効率の低下、摩耗の増大、圧力維持や精密な調整を困難にさせるなど弊害がある。
粘度が高すぎる場合は、内部摩擦の増大による油温の上昇、内部流動抵抗の増大に伴う圧力損失の増加、キャビテーションの発生、作動の不活発、機械効率の低下などトラブルを発生しやすい。
作動油は、大きく分類して石油(鉱物油)系作動油と難燃性合成作動油を使用する。
最近では植物油や合成油を使用した、環境対応型の生分解性作動油も登場した。
いずれも基材にさまざまな添加物を調合してあり、潤滑性を保つ、劣化しにくい、泡立ちにくい、混入した水を分離しやすいといった条件を満たすように考慮されている。
使用時の気温、状態、場所に合う作動油を使用し、劣化や異物が混入したり、水分混入により白濁した場合は交換する。問題無く使用できる状態であっても、一定の期間・使用時間(目安は最長でも1年以内)が過ぎたらやはり交換する。
高性能なオイルフィルターを使うのがベストだが、単に作動油を定期交換するだけでも、油圧システムの寿命が大きく変わってくる。
また油圧機器のパッキン素材には多くの種類があり、作動油や使用環境、作動圧力に適合するものを選ばなければならない。
#エンジンオイルについて解説(ガソリン・ディーゼル)